21.10.14

パリでシングルマザー



パリに到着した日、テンション上がってロングフライトの疲れも見せず、ご飯食べに行くー!!と張り切って出掛けるも、お腹いっぱいになった甥っ子、お店で寝落ち。

寝たままおんぶで帰る。

次の日は朝の6時に起こされ
やっぱり子供がいるってこういう生活になるのね、、、と納得しながらパリでの一ヶ月間が始まりました。

パリで二人きり。

しかも彼は全く知らない土地で、言葉も喋れない。
友達もいない。

一ヶ月間、トイレ以外24時間ずーっと一緒の生活。

フランスの家庭のお手洗いってトイレットペーパーホルダーが ない事が多く、
最初は慣れず、大きい方の時は最後に呼ばれて私が前でホルダーの役をさせられる。。。


歯が抜けるとか、いきなり鼻血出したりとか、当たり前だけど髪も伸びるし爪も伸びる。
 子供の爪なんて切った事ないし。。。

ご飯作って食べさして片付けたと思ったら、すぐまたお腹空いたって言うし。
一日中ご飯作ってる感覚。



子育てって本当に大変だ、と改めて世のお母さん達を尊敬しました。



 そして夏休みの間の一ヶ月って事は、宿題もどっさり持ってきたわけで。

しかも毎日絵日記を書く、というのが今回のパリ滞在の約束だったのですが。。。

これに大苦戦。

まず、日記に書く単語にややこしいカタカナの単語が多過ぎる!

シャルルドゴール空港、とか、レピュビュリック広場、とか。。。

7歳には書くのも覚えるのも難しくて。

結果、持ってきていた漢字練習帳がカタカナ練習帳になってしまいましたが。


初めてパリで旅行ではなく家族と過ごす日々、しかも甥っ子とこんなに長い時間を一緒に過ごすのは初めてで本当に幸せな日々でした。

一緒にスーパーに買い物に行ったり、おにぎりやサンドイッチ作ってピクニックしたり。

そんな些細な幸せと同時に考えさせられる事もたくさんありました。

一緒に過ごしてびっくりする程、パリに詳しかった甥っ子が受けた
一番のカルチャーショック。

メトロで物乞いを始める人、道端にマットレスを敷いて過ごしている家族を見て、

「あの人何言ってるん?何してるん?」

「お金がなくてお腹空いてるからお金ちょうだいって。お家がないからここで生活してる ねん。」

「。。。みーちゃん、お金あげへんの?あげたら?」

テレビでは映されないパリに溢れるこの光景にショックを受けていました。

数日後、車イスで物乞いをする足が不自由な方の前を通り過ぎた時また、

「みーちゃんお金あげたら?」

「。。。じゃあ渡してきて」

と小銭を渡して持って行かせたら、すごくスッキリした笑顔で帰ってきました。

ああ、心が痛んでたんだな、と。

日本で見る事がない風景に。

所持金0で来ていた彼は、それからお手伝いしてコツコツ貯めた小銭を自分であげるようになりました。

そしてその後もメトロに乗ると見かける物乞いをする人を見続け、
だんだん周りも見えるようになってくると、フランス語がわからなくても

「あの人またお金ちょうだいって言ってる。でも誰もあげてない。。。
 みんなそんなにあげられへんよ、大事なお金やのに。。。」

日本で不自由なく育った子供、そんな事考えた事なかったと思います。

お金の大切さ、子供なりに考えて学んだのかなと思います。

彼が来るに当たって私は美術館で名画を見せる事とか、美味しい物を食べさせる事とか、
そんな事しか考えていませんでした。

日常の中にも学ぶことがたくさんある事。
そういう事の方が大切な事。

改めて思い出させてくれました。








 ちなみに、フランスでは、歯が抜けた時、枕の下に置いて寝ると
ネズミがプレゼントやお金を持ってきてくれると言われているそうで、甥っ子には1ユーロ置いてありました。

その1ユーロだけは
「ネズミさんが重いのに持ってきてくれたから、これだけは誰にもあげない!」
と大事に取ってありました♡


まだまだ続く♡


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